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痴れもの

Category: エッセイ  01/09 /2010 (Sat)

痴人の愛


 久々に映画「痴人の愛」を鑑賞しました。痴人の愛もいろいろに映画化されていますが、1967年版が、なんかどろどろした感じのナオミが一番原作に合っている感じがして、最も好きな作品です。

 思えば、「女の子にからかわれ、追い詰められる快感」に目覚めた幼稚園のころ以来、ずっと被虐の血を引きずっている私ではあります。そして、その異様な感情を被虐願望、マゾとして意識するようになった最も大きなきっかけが谷崎の痴人の愛との出会いだった気がしないでもありません。

 終盤のナオミの計算された翻弄に、無残に堕ちていく譲治の姿に、言いようもない高ぶりを覚え、小説を手に、どうしようもなく、みだらな行為をしてしまった少年時代をはっきりと思い出す。

 「来るなと言われれば、余計に来るわよ。私は意地悪だから」

 マゾの本性を見抜いた上での、あるいは計算もなしにマゾを狂喜させてしまう天性のサディスティンの残酷な行為が、マゾを操って追い込んでいく。こうしたサディスティンの前で私たちマゾは全く無力です。

 どうしようもない疼きは「じゃあ、馬でもいい。馬にしてくれ」といった責めへの悲痛な渇きを導き、そうした極限の願望まであらわに口にしてしまった自分に、どこまでも酔い、加速度的に「痴れもの」と化していく。

 そして、その瞬間にこそ、「痴れもの」と、自ら導いた「痴れもの」を愛する真のサディスティンとのこのうえない同化の歓喜が出現するのでしょう。「痴れもの」と化していくマゾを冷酷に目撃するサディスティンにとっても、その冷酷な表情とは裏腹に、責めずにはいられなくなる衝動に酔い、同じく面前で狂うマゾの魔力に吸い寄せられる「痴れもの」になっていくからではないかと思うのです。

 「私にもあなたしかいないのよ」という、譲治の背に跨りながらのナオミの叫びに、その同化の瞬間を見たようでもあります。 まさに突き放されれば突き放されるほど近づき合おうともがくSとMの2人だけの磁場が強烈に働いている、幸福な時間が甘美に流れているようです。
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Theme: SM(女王様とM男) Genre: アダルト

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